バックカントリースキーとは?
昔は『山スキー』とか『山岳スキー』『スキー登山』などと呼ばれていましたが、すっかり『バックカントリー』もしくは『バックカントリスキー』が定着してきましたね。個人的にはなかなか馴染めないのですが…(汗)
先日、モンベルショップの店員さんに『山スキー用のウェアを…』と話しかけると、『バックカントリー用のウェアですね…』と切り返されました。感じ悪いな~。ま、これは余談として、世の中が『バックカントリー』になっちゃったので、自分も合わせないとな…と感じる今日この頃です。
バックカントリーを簡単に言ってしまえば、スキー場のゲレンデじゃないところを滑るスキーのこと。要するに、山を登ったり滑ったりするスキーのことです。山スキーとかスキー登山と呼ぶと、なんだか敷居が高くて危険なイメージですが、バックカントリーだと楽しそうで、簡単に始められそうなイメージとなります。
一言でバックカントリーといっても、スキー場のゲレンデ脇を滑るようなゲレンデスキーに毛が生えた程度のものから、人里離れた雪山を猛ラッセルして登るような山までピンキリ。難易度もピンキリ。ま、これから始めようと思ってる人は、まず敷居の低いスキー場周辺のエリアから入ることになるでしょう。
ますは登ることから始めます
リフトやゴンドラを利用することも多いけど、登ったぶんだけ滑るのが正しい?バックカントリ。登行モードの付いた専用のビンディングで、板裏にはシール(最近ではクライミングスキン)を貼りつけて登ります。このシールってのが優れもので、前には滑るけど、後ろには止まるという構造。条件良ければスキー場の急斜面でも真っすぐに登れるくらいです。
バックカントリー用の板や金具がない場合は、ザックに板を装着し、スキーブーツにスノーシューやアイゼンを着けて登ることになります。シール登行に比べると結構大変です。スノーボードの場合、スプリット以外はほぼこのスタイル。
お待ちかねの滑りです
目的地まで登ったら、お待ちかねの滑り。当然ながら管理されたところではないので、案内表示はあるわけないし、雪も積もった自然なままです。地図や地形を見て、自分で判断して行動することになります。
ただ、メジャーなルートには登りのトレースもあるし、滑った跡もあるのが常。他人のトレースを完全にアテにするのは危険ですが、安心感は持てますよね。
バックカントリーは難しい?簡単に始められるの?
楽しいばっかりがバックカントリーではありません。滑りに関しても、『いい雪』ばかりではありません。もう勘弁して~って思うような悪雪の時だってあります。最近はスキーが上手い人が多いので、慣れが解決しそうですが…。
バックカントリーの危険でまず思い付くのが『雪崩』。雪崩についてはしっかり勉強しないといけません。また、雪崩ビーコン、スコップ、プローブなどの装備も必須。三種の神器と呼ばれてるヤツ。揃えるだけではダメで、訓練して習熟する必要ありです。雪崩に遭ってからの対処も大事ですが、いかに遭わないようにするかがもっと大事。
あとは地図読み。道迷い(道はないが)の遭難も多いです。道迷いというよりは、調子に乗って滑ったら、変なところに行ってしまった的な…。滑ると一気に進んじゃうので、リカバリーが大変です。滑り出しでは必ず方向確認!最近では地形図読めなくても、GPSが普及しちゃったので、バックカントリーの難易度は格段に下がりました。裏腹な部分もありそうですけどね。
あとは、滑落、転落、衝突…などなど。このあたりは想像つきますよね。
色々な知識を身に付け、実際に経験しながら力を付けていきましょう。